金融・お金
格言集



株式格言集3

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相場のカネとタコの糸は出し切るな
全財産を株式投資に投入したとしよう。下がれば、資金に余裕がないから、買い平均値を安くするためのナンピン買いさえできないことになる。この格言は、そのあたりを警告しているのであるが、そんなことをする投資家はいないだろうと思うのは間違いである。一攫千金を夢見て、集中投資をする人はいる。儲かっているので、調子に乗って買い増しするといけない、という意味もある。

売り買いを一度にするは無分別、二度に買うべし、二度に売るべし
株を買う前には、誰でも、その銘柄の値動きを見る。たとえば、底値圏にきたと判断して買った、としよう。ところが、さらに下値があった場合、どうするか。ナンピン買いしておくと、報われるケースがある。そこで、投資を予定している株数の半分だけを買って、その後の成り行さを見よ、と教えているわけである。逆に、値上がりする気配なら、買い乗せできる資金とチャンスもある。売るときも、同じこと。もっとも、資金が豊富なら、三度でも、四度にでも、分けてよいことはいうまでもない。分散投資も考えるべきだろう。

利乗せは最後にやられる
深追いは禁物、欲張るなという意味である。資金に余裕があるからといって下値で買い増して、さらに儲けを大きくしようと狙えば、えてして裏目に出る。こうした場合、少し下がっただけでも、儲けが消えて、下手すれば損になる。信用取引の場合は、とくに注意すべき格言で、買い増しには、その銘柄だけでなく、相場全体が天井圏にあるか、ないかを注意すること。

株式と結婚するな
眠られぬほど、株を持つな
これまた、株式投資をするには資金に余裕を、と説いている格言である。とくに、まず小さく仕掛けよ、ということでもある。なぜか。株式投資の成功率は、いうほど確率が高くないからである。

文殊でも備えの立たぬ商いは、高下の変あれば破るる
知恵深い文殊善薩でも、思惑はずれに備えて、資金的な余裕を持っていなければ、もろいということ。備えあれば憂いなし、というわけである。

いのち金には手をつけるな
株式投資をするには、資金にゆとりが必要である。思惑がはずれて、損すると困るような資金を投資するなという教訓である。とくに投機的な売買に乗り出すと失敗して取り返しがつかないことになる。

目先観で投資するな
株式投資で、二、三度成功するなど、経験を積んでくると、味をしめて、目先観で、相場を張る。が、目先の損得にこだわっていては、失敗することが多い。

決して相場巧者となるな、まして場面巧者となるな
カンと経験に頼り、相場のアヤでかせぐのでは、大きな利が得られない。しかも、売ったり、買ったりと回転売買をするのは、ケガのモトとさとしている格言である。

三割高下に向かえ
投資家は、株価が上がれば下がるほど、手放したくない心理になる。逆に、下げ相場の時は、恐くてなかなか買いにくいのが真実。そこで、通常、その株が位置していたところから、三割上がったら利食い売りをしなさい、三割下がったら買ってもよい、という日安を示した格言である。経験的に三割上下が相場の転機と見ているわけで、迷いやすい投資家へのアドバイスある。

必ずしも市場にいる必要はない
証券会社の店頭にくと、一日中、株価表のボードを見ながら値動さを追っている人がいる。しかし、そのような人は、目先の値動きが気になり過ざたり、情報に惑わされて、株の売買の回数が多くなって、かえって思わぬ損をすることがある。これは、ウォール街の格言であるが、むしろ大切なのは、情報の多少よりも、材料の株価反応の度合いを知る知識と分析力を養うことである。

卵が生まれるまで卵を買うな
この鶏はもうすぐ卵を生むが、いまのうちに、その卵を買いませんかといわれても、買う人はいないはずである。目先の情報だけに頼って、株を買うな、という格言である。しかし、株の世界では、そんな卵を買う投資家がたくさんいる。

売りは早かれ、買いは遅かれ
上げ相場は、天井圏に入ると、ぐんと急上昇するケースが多い。その後にくるのが、鋭角的な下げである。だから、実現益を手にできるよう、早めに利食いすべきである。が、天井圏に入るまではジリジリと上昇する相場が多いので、買いはじっくり研究してから、というわけである。

名人、天井売らず底買わず
十分な経験を積んだ人でも、最高値、最安値を的中させることはでさない。むしろ、天井で売ろうなどと思っていると利食いのチャンスを逃す。底値で買おうと思っていると、投資のチャンスを逃がす。そんなことを考えるよりも「名人」のするとおり、天井では売れない、底値では買えない、と割り切って投資すること、という格言である。

強気も弱気も株で儲けることができる。しかし、欲張りはダメだ
アメリカでは強気をブル(牛)、弱気をベア(熊)という。どちらでも報われるが、どん欲なホッグ(豚)は、めまぐるしく動いて小手先で投資したり、深追いし、一分の得にはならない。

いつとても買い落城の弱峠、恐いところを買うが極意ぞ
一運、二金、三度胸
ここが上昇の転機と見たら、びくびくせずに、勇気を持って買いなさい、という格言である。大幅に下げ、買い場と思っても、不安材料があればなかなか買えないものである。

猟師は潮を見る
漁師は、気象と潮の流れを見て、漁場を探るといわれるが、株式投資も、相場の流れを見て波に乗らねばならない。潮時を間違えると、損をする。

売買の時期は、売買の銘柄より大切
株を買うより時を買え、相場に大事なのは値段でなく、時
株式投資は、銘柄選びも大切であるが、気をつけねばならないのは、売買のタイミングである。相場の流れをつかんで、できるだけ安値で投資しなければならない。どんな良い銘柄でも、買い時を誤って、天井圏で買うと、利が乗らないどころか、損をすることがある。また、株は買った瞬間から、上か下へ動き出すということを知っておくべきである。

待ちて逃がすはよし、いら立ちて損するなかれ
売り買いは三日待て
投資のタイミングをとらえ、あせるな、という意味である。じっくり研究せずに、あせると損をする。株式市場は逃げていかない。

相場の器用貧乏
小耳にはさんだ情報や相場のアヤを見て器用に売買しても、儲けは少ないし、損をすることが多い

早耳の耳だおれ
株価には反応しない情報もある。とにかく、情報量は多いが、早く察知した人が相場で成功しているかというと、必ずしもそうでない。市場の情報は、その会社に確かめてみるぐらいの慎重さが要求される。

小回り三月、大回り三年
相場の動きにはサイクルがあるということ。三月は昔の信用取引の決済期間に相当するわけであるが、現在では、これを六月と読み替えたほうがいいかもしれない。大回り三年は、景気循環とマッチするとの説があるが、どうか。いずれにせよ、相場には流れ、サィクルがあるということを指摘しているわけである。

疑わしきはなにもするな
相場を冷静に見よ、という格言。目先に疑問的な材料があったり、視界不透明な時は、相場に手を出さず、様子を見よということ。特に、損をしたときは、とかくあせりが出るが、そういうときこそ相場から遠ざかって休養することが第一である。

売買をせけばせくほど損をする、とくと休んで手を変えて見よ
投資する銘柄を選ぶには、注意深い観察と研究が必要である。とかく、せかせかとカンに頼って売買しがちな投資家がいるが、たまには、じっくり休んで、投資する業種や銘柄を変えてみるなどしてみては……と、提言している格言である。

売るべし、買うべし、休むべし
株式投資の経験がある人は、あんな時に買わなければよかったのに、と悔やんだことが何度もあるはずである。もちろん、あのとさ、あの株を買っておけばよかったと思い返す人もあろう。株式投資も公開、先に立たずである。だから、買うのもよし、売るのもよし。が、なんといっても、休むことは忘れないで欲しい、というわけ。とくに、かなり高値まで買い進まれていると判断したときは、休むこと。相場に、青天井はないということである。

売り買い休め
相場の好きな人で、資金のある投資家は、めまぐるしいほど売買をする。大相場のとさには、当たるかも知れないが、どうしても、こうした人は目先の動きで取引する。この格言は、売りも買いも同列に休みなさいといって、休養の大切さを説いている。

休むとはただの休みと思うなよ、次の仕掛けのもととなるなり
株式投資の効用は、内外の政治、経済、社会情勢などを研究することも、その一つである。売買を休んでいる間に、大いに勉強して、次の投資に備えること。そういう投資態度を、この格言は求めている。


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