金融・お金
格言集



株式格言集2

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人の行く裏に道あり花の山
山へ花見に行っても、多くの人といっしょでは心から桜を楽しむことはできない。山には裏道もあるからそっちへ行けば、ゆっくり花見もできる。およそ株式投資の経験がある人なら、誰でも知っている有名な格言。人は、相場の人気に左右されやすい。が、多くの投資家が、強気一辺倒で、買い人気に市場が沸き返っている時に人やらない利食いをそっとやり、相場が下がって総弱気のとさに、安値で買っておけという意味で、人気の裏を行くのが成功の道、と説いている。考えてみると、総強気のときは、相場は天井圏、逆に、総悲観のときは底値圏である。この格言どおり、安い時に買って、高い時に売ればよいのであるがそうは問屋が卸さないのが、また相場なのである。反対の格言は「赤信号、皆で渡れば怖くない」

人が売る時に買い、人が買う時に売れ
ウォール街にも、このように、前項の格言と同じ意味の投資法をすすめた格言がある。洋の東西を問わず、先人がいっているのは、相場は人気的に行き過ぎたところで、そのムードに巻き込まれるな、総悲観のときこそ恐れずに買え、ということであるが、恐くてなかなかできないことではある。

野も山もみな一面の弱気なら、あほうになって買いのタネまけ
これほど、相場の極意をズバリといっている格言はない。なにか、古めかしい文章であるが、今も、この投資法は正しい。が、悲しいかな、投資家の心理はこんなとき、まだ下がるのではないか?いや必ず下がる、と思って買いそびれる。少し上がると、あの安値へもう一度戻るだろう、と恐れる。そして、待っていると、皮肉なもので、そのまま上がってしまう。それだけに、周囲が弱気一色のときの買いの勇気ほど貴重なものはない。

安物買いの銭失い、安物は高物、価値あるものがものをいう
これは安いと思って買った商品が、早々といたんだり、気に入らなくなった経験は、誰しもあるはず。株式投資にも、この経験を生かすべきだという格言である。企業を安物というのはどうかと思うが、たしかに、無配で復配の可能性が見当たらず、株価も安い銘柄はある。が、世の中には、こうした無配株を好んで買う人がいる。なるほど、その人気と需給関係で値動きするから、値ザヤかせぎも可能であるが、それはうまく立ち回ればの話で、株式投資としては、ハッキリいって、邪道であろう。安物は、債務超かで、上場廃止になったり、上場会社といえども倒産することがある。そんな危険で、高くつくかもしれない株に投資するよりも、同業種のトップ企業など、値打のある株を買ったほうが、長い目でみれば、報われることが多い。

割安に買いなく、割高に売りなし
高い銘柄は、そこまで買われた理由があるし、安い銘柄は、安値で放置されている理由がある。という格言である。株式投資には、相場の流れに反抗せず、素直に流れについて売買する、いわゆる順張りもまた、大切なことである。

利があればどこからかくる金の蛇、われも人もと買いの行列
株式市場には、10年に一、二回は大相場がある。そんなときは、買えば儲かるから、市場には投資資金が、どっと流入してくる。そこで、相場はさらに上がるという循環を繰り返す。しかも、次から次へ、グループ別、タイプ別、業種別に物色人気はかけめぐる。こんな相場の騰勢には、素直についていけばよい。これを市場では相場につくともいうが、つまり、この格言は、大相場には下手にさからうな、といっているのである。

相場のことは相場に聞け
これも有名な格言で、見通しが不透明な時、逆に、思わぬ高安値が出た時に、市場ではよく使われる。相場はどんな手法で分析しても、どんな尺度で計っても読み切れないし、計り切れない。それほど、いろいろな原因がからみあっている。だから、相場見通しには、景気や企業業績、円相場の動向、さらには市場内部要因など、諸材料を分析するのはもらろん大切なことであるが、そうした材料の判断がむずかしいときには、相場の流れをより重視せよ、ということである。考えるより、相場の流れに従えという格言である。その意味すろところは、相場には、それらの諸材料は織り込まれ、相場を分析すれば、見通しもつくということ。埋由なしに相場は上がったり、下がったりしないから、相場に聞くこともまた、投資の奥義の一つである、といえよう。

株が高いときは最上に見え、安い時は最低に見える
株価が高くなればなるほど強気一辺倒になって、株ほどよい投資物件はないと思えて、どっと市場に資金が流れてくる。個別の銘柄でも、そうである。人気化して上がれば上がるほど買いたくなるのが一般投資家の心理である。安いときこそ買うチャンスのだが、人気は離散し閑散相場となってしまい、株式投資への関心は簿れる。この格言もまた、含蓄がある。

相場に過去はない
相場は明日もある
株式投資では、「あの時、あの株を買っておけば儲かったのに…」とか、「あの時、売っておけば、塩漬けにならずにすんだのに」と、反省してもはじまらない。この格言は、いたずらに過去のことを思い返すのでなく、投資には前向きの姿勢が大切、と説いている。

もちあい放れにつけ
長期間、低位置で低迷している相場は、必ず反発するときがくるから、もちあい圏内から上昇に転じた相場は買い、という格言。個別銘柄でも、同じようなことがいえる。業績、材料的に見ても魅力がないので、長い間、安値で放置さている株がよくある。が、こうした株は、しばしば上放れることがある。

新値にはだまってつけ
低迷を続けていた株は、上値に買いのシコリがないし、上放れるにはそれなりの理由がある。新値につけという格言には、もちあい圏にあった株価が、下値支持線を切って、新安値をつけた場合は売れ、という意味もある。

長もちあいは放れの前ぶれ
大もちあいは大相場
相場全般が上がることもなく、さりとて下がるでもない、もちあい状態が長く続いたあとには、ひと相場あるという格言。これは、理屈のうえからいっても成り立つ。もちあい相場が長いと、商いが閉散になり、勢いがそがれるので、低迷を嫌って信用売りが増える。そこで、相場が反騰に転じると、売り疲れのうえに、信用売りの買い戻しも加わって、期待どおり、ひと相場がくるということになる。

買いにくい相場は高い、買いやすい相場は安い
売りにくい相場は安い、売りやすい相場は高い
指し値の注文を出しても、思ったとおりに成立せず、さらに指し値をかえたものの、それでも成立しないようなときは、相場に勢いがあるからで、その後もどんどん値は変化していってしまう。反対に、指し値であっさり商いが成立するとき、一本調子の相場ではないと見るべきで、その後、自分の思惑とは反対に動くことが多い、という意味の格言。

閑散に売りなし
相場がもちあい状態を続けると、商いが減って、じあい地合いも悪くなってくる。相場は上にも行かず、下にも行かないのであるから、投資家としては、買っても値幅が取れず、手数料だけでも損をしそうになる。そして逆に、信用売りしたい心理になってくる。過去の例から見れば、値下がりして低迷状態が統き、出来高が減って、商いの閉散な毎日が続けば、相場は底値に達したケースが多い。なにか材料的にきっかけがあれば、反発する下地はできているわけであるから、こういうとさは信用売りしたい気持ちを抑えて、逆に、小当たりに買って出ては…という格言。相場が大底をついたかどうかは、いつも結果的にしかわからないのであるが、安値もちあいで、商い閉散の状態が長く続くということは、底値鍛錬をしていることを意味するわけで、この格言は今もって、市場で重要視されている。

もうはまだなり、まだはもうなり
相場の大天井、大底がわかれば、誰でも、株式投資で成功する。どんな尺度で計っても予測できないところに、魅力があるのかも知れないが、先人はこの格言で、市場のムードがもう天井だろうといった段階では、まだまだ高値がある。反対に、まだまだ下げそうだというムードの時には、大底をついており、買いそびれると、チャンスを逃がしてしまう、と説いている。いずれにしても、投資家は人気に惑わされないことが肝心である。

押し目待ちに押し目なし
上げ相場で、一時的に相場の下がるのが押し目であるが、その押し目に狙いを定めて買うチャンスを待っていても、相場が力強ければ強いほど、下がらないことをいう。事実、グッドタイミングで買い場をつかむことはむずかしい。とくに上げ相場で、それも市場エネルギーが強く、勢いのよいときほど、思いどおりの値で株は買えない、ということを、この格言は教えている。

戻り待ちに戻りなし
相場が下がっていくとき、次に戻ったところで株を売ろうと待ちかまえていると、案外戻らずに、ずるずると下がってしまうことが多い。要するに、前項とともに株とうものは思いどおりの値で売買できないことがしばしばあるという意味の格言である。指値で売買の注文を出したところ、出合いがつかないので、注文を取り消すと、指値以上に上がったり、下がったりする。そこで、あらためて注文を出すと、また、出合いがつかないことがある。なお、相場全体の動きも、押し目待ちに押し目なし、戻り待ちに戻りなし、ということがある。

上り坂の悪材料は買い、下り坂の好材料は売れ
相場の大きな流れには逆らうな、という格言。大勢から見て上げ相場が続いているときは、たとえ悪材料が出ても下がらないし、下がっても、押し目がある程度である。逆に、下げ相場が続いているときは、好材料が出ても、大きな反発はなく小戻す場面がある程度である。もっとも、上り坂か下り坂かは、冷静な目で見る必要がある。こういった格言が生まれた背景には、相場には容易に読めない流れがあるからであるが、その流れを間違いなく見抜くには経験が必要であろう。

吹き値待ちに吹き値なし
吹き値とは、文字どおり、吹くように株価が上がることであるが、そこで売り逃げようと思っていても、特別の材料でもない限り、なかなかそんな場面はないという格言である。吹き値待ちは、損勘定になっているときに、なんとか急反発をと願う投資家心理の現われでもあるが、売るチャンスをつかむことのむずかしさを物語っている。

初押しは買い、初戻しは売り
一時的な下げ、いわゆる押し目の場面があったときは、買ってもよい。反対に、下げ相場ではじめて押す場面があったら、売ってもよい、という格言。


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